犬猫の歯磨き、必要?嫌がる時の対策は?

歯のこと

このブログでは、「人と動物が健康で幸せな社会をつくる」という夢のもと、飼い主さんとペットの暮らしに役立つ情報を発信しています。
もし記事が少しでも参考になったら、Xでシェアしたり、ブックマークしていただけると嬉しいです!


はじめに|歯磨きは「できた方がいい」だけじゃない

「歯磨きって必要ですか?」
そんな質問を診察室でよくいただきます。

確かに歯磨きは、ただのケアではなく、犬や猫の健康を守るための大事な習慣です。
実は、3歳以上の犬猫の約8割が歯周病になっているとも言われています。

ただ、現実には「嫌がるからそのままにしている」という飼い主さんも少なくありません。
この記事では、歯磨きの必要性と、嫌がる子への対応方法、代替策までをわかりやすく解説します。


犬猫に歯磨きは必要?しないとどうなる?

犬や猫は、人間と比べて虫歯になりにくい一方で、歯周病にはとてもなりやすい動物です。

歯周病が進行すると、

  • 歯が抜ける
  • 痛みでごはんが食べられない
  • あごの骨が溶けてしまう
  • 細菌が血流に乗り、心臓・腎臓・肝臓に影響を与える可能性も

といった、命に関わる健康被害に発展することもあります。
「ちょっと口が臭いな…」と思ったとき、それは歯周病のサインかもしれません。


歯磨きの頻度とタイミングは?

理想は毎日1回の歯磨きですが、難しい場合は週2〜3回でも効果があります
続けることが何より大切です。

歯磨きに適したタイミングは、犬猫がリラックスしているとき
例えば、夜寝る前や、飼い主さんとくつろいでいるタイミングがベストです。


嫌がるときのステップ別対処法

「うちの子、全然歯磨きさせてくれない…」
そんな子には、段階的に慣らしていくのがポイントです。

STEP1|口周りを触られることに慣れる

ほっぺやあごを軽く触ることからスタート。触れられることに慣れてもらいましょう。

STEP2|ガーゼで優しくこする

指にガーゼを巻いて、前歯からやさしくなでるようにこすってみます。

STEP3|歯磨きシートやジェル→歯ブラシへ

慣れてきたら、犬猫用の歯磨きジェルや歯ブラシにステップアップ。

🦴 ポイント:できたらごほうび!
「歯磨き=嬉しいこと」と覚えてもらえるよう、ご褒美のおやつをセットにして進めましょう。


歯磨きができないときの代替方法は?

どうしても歯磨きが難しい場合は、以下の代替ケアも役立ちます。

  • デンタルガム
  • デンタルサプリ(飲み水に混ぜるタイプなど)
  • 口腔ケアスプレー
  • 動物病院でのスケーリング(麻酔が必要)

💡 スケーリングは確実なケアですが、麻酔を使うためシニア期や持病のある子は事前の相談が重要です


よくあるQ&A

Q. 人間用の歯ブラシでも大丈夫?

→おすすめは犬猫専用ブラシ。小さな口に合ったサイズと形状で作られており、安全です。

Q. 歯磨き粉は必要?

→人間用は絶対にNG!
犬猫専用の歯磨きジェルを使いましょう。味付きタイプや無味タイプもあるので、動物病院で相談して選ぶのが安心です。

Q. 子犬・子猫のうちから慣れさせた方がいい?

→はい。幼いころから口の周りを触られることに慣れてもらうと、成犬・成猫になってからの歯磨きがスムーズです。


まとめ|歯磨きは一生ものの健康ケア

歯磨きは「できればやった方がいい」ではなく、**「健康を守るために必要なケア」**です。

もし嫌がってしまう子でも、段階を踏んでトレーニングをしたり、代替策を上手に使えば大丈夫。無理のない範囲で、できることから少しずつ始めてみましょう。
あなたのその一歩が、愛犬・愛猫の未来の健康につながります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました