このブログでは、「人と動物が健康で幸せな社会をつくる」という夢のもと、飼い主さんとペットの暮らしに役立つ情報を発信しています。
もし記事が少しでも参考になったら、Xでシェアしたり、ブックマークしていただけると嬉しいです!
「予防薬って本当に必要なの?」「副反応が心配で迷ってます…」
診察時にそんな声を耳にすることがあります。
確かに、副反応の可能性がゼロとは言えません。
でも、ノミやマダニによる健康被害や感染症のリスクも見逃せません。
この記事では、獣医師の視点から、予防薬の副反応について正しく知り、安心して使うためのヒントをお伝えします。
ノミ・ダニ予防薬ってどんなもの?
犬猫のノミ・ダニ予防薬は、吸血後に効果を発揮します。
早いものでは3〜4時間で効果を発揮しノミやマダニを駆除することができます。
完全室内飼いの子でも、人や荷物を通じてノミ・マダニが家に入ることがあるため、予防薬とは別にノミ・ダニが体に付かないように“近づけない”働きを持つスプレーなどを使うことは有効です。
主なタイプ
- スポットタイプ(首の後ろに垂らす薬)
- 経口タイプ(おやつのように食べるタイプ)
- 首輪タイプ(薬剤入りの首輪で予防)
薬のタイプによって吸収や作用の仕方、副反応の出方も少し異なります。
副反応ってどんなもの?どれくらいの頻度?
頻度は稀ですが次のような軽い副反応が起こることがあります。
軽い副反応
- 投与部位のかゆみや赤み
- 一時的な元気のなさ、食欲低下
- 嘔吐(経口タイプで見られることも)
特に経口タイプでは嘔吐や下痢などの症状が出ることがあります。
また、ごく稀ですが注意が必要な副反応の可能性もあります。
注意が必要な症状
- けいれん、ふるえ
- アナフィラキシー様の反応(急なぐったり、呼吸困難など)
こうした副反応が見られたら、すぐに動物病院へ相談しましょう。
副反応が起こりやすいケースと注意点
- 食事アレルギーなど特定の物質にアレルギーのある子
- 皮膚が弱い子(スポットタイプで赤くなることも)
- ワクチン接種後すぐや、体調がすぐれないときの投与
また、多頭飼育では舐め合いによる誤飲にも注意が必要です。
安心して使うための予防薬の選び方
僕は普段の診察で、ライフスタイルや体質を踏まえてその子に合った製品を提案しています。
以下のような視点で相談してみましょう。
ライフスタイル | 向いているタイプ | 理由 |
多頭飼い | 経口タイプ | 舐め合いによる誤飲を防げる |
皮膚が敏感 | 経口タイプ or 首輪 | 皮膚トラブルを避けられる |
投薬が難しい | 味付き経口タイプ | おやつ感覚で与えやすい |
安心して使うために|事前と事後のチェック
- 初めて使うときは動物病院の開いている時間帯に
- 投与後1日は様子をよく観察
- 不安なときは迷わず連絡を
特に持病がある場合や過去に副反応の経験がある場合は、事前にしっかり相談しましょう。
さらに細かい選び方についてはこちらの記事をご覧ください→[※現在準備中|うちの子にあった予防薬はどれ?獣医師が解説]
まとめ|「不安だからこそ」正しく知って、守ってあげよう
現場でも副反応についての質問はよく受けます。
副反応のリスクがゼロではないからこそ、正しい情報を知って、自分の子に合った方法を選ぶことが大切です。
大切な家族を守るために、予防は“怖いからやらない”ではなく、“安心できる方法で続ける”もの。
あなたの子にぴったりの予防薬を、獣医さんと一緒に見つけてあげてくださいね。
コメント