暑い季節、わたしたちが「水分をとらなきゃ」と気をつけるように、犬や猫にとっても水分はとても大切です。
特に子犬・子猫や高齢の子、持病のある子たちは、ちょっとした脱水でも命に関わることがあります。
この記事では、犬や猫の脱水症状のサインや、飼い主さんができる水分補給の工夫についてわかりやすくお伝えします。
犬や猫の脱水症状とは?こんな様子が見られたら注意
以下のようなサインが見られたら、脱水の可能性があります。
- ぐったりして元気がない
- 皮膚を軽くつまんでもすぐに戻らない(皮膚テント)
- よだれが少ない・口の中が乾いている
- 目がくぼんでいる
- 尿の量が少ない、濃い黄色になっている
特に「皮膚テント」は自宅でも確認しやすいチェック方法です。
首の後ろの皮膚をつまみ、すぐに戻らなければ脱水が疑われます。
通常、皮膚は1秒以内に戻ります。
2秒かかる場合は5〜6%、2〜3秒かかる場合は6〜8%、皮膚が戻らずテントのように張ってしまう場合は10〜12%の脱水が疑われます。
特に2秒以上かかる場合は脱水が進んでいる可能性があるのでかかりつけの動物病院に相談してみてください。
脱水の原因と、リスクが高まる場面とは?
脱水の原因は様々です。以下のような状況では、注意が必要です。
暑さや熱中症
犬や猫は人のように汗をかいて体温を調整できません。特に日中の外出や高温多湿の室内は、脱水のリスクを高めます。
嘔吐・下痢
体内の水分だけでなく、電解質も失われるため、脱水が進行しやすくなります。
腎臓病・糖尿病など
腎臓病では尿の量が増え、水分が失われやすくなります。糖尿病でも同様に多尿が見られ、脱水になりやすいです。
食欲不振や水をあまり飲まない
食事からも水分を摂取しているので、食べないことも脱水につながります。
水分補給の工夫|こんな対策がおすすめです
水を飲ませるにはちょっとした工夫が効果的です。
✅ いつも新鮮な水を用意する
犬は冷たい水を好み、猫はぬるめの水や流れる水を好む傾向があります。こまめに交換しましょう。
✅ 飲み水の場所を増やす
犬猫がよくいる場所や落ち着ける場所に複数設置すると、飲む機会が増えます。
✅ ウェットフードの活用
ドライフードよりも水分を多く含むため、水分補給に効果的です。ドライに混ぜて与えるのも有効です。
✅ 目安の水分量を知っておこう
1日に必要な水分摂取量の目安は以下の通りです:
- 犬:体重1kgあたり 50ml前後
- 猫:体重1kgあたり 40m前後l
体の大きさや運動量、気温などにも左右されるのであくまで目安になりますが、日頃から水分の摂取量を測っておくことで病気の早期発見のきっかけになります。
「飲んでくれない」「元気がない」ときは、動物病院へ
どんなに工夫しても飲んでくれない、水を飲んでいても様子がおかしいと感じたら、早めの受診が大切です。
特に子犬・子猫や高齢の子は、症状の進行が早く、重症化しやすい傾向があります。
また、猫はもともと水をあまり飲まず、脱水を隠すのも上手なため、注意が必要です。
定期的な健康診断(血液検査・身体検査)を受けることで、脱水を引き起こす疾患の早期発見にもつながります。
まとめ|水分ケアで夏を健康に乗り切ろう
- 脱水は命に関わる危険な症状です
- 暑さや病気、食欲不振などがきっかけになることも
- 日頃から水分補給の工夫をして、予防に努めましょう
- 気になる症状があれば、迷わず動物病院へ
暑い夏を元気に過ごすためにも、愛犬・愛猫の水分ケアをしっかりしていきましょう。
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