予防薬を飲んでくれない…そんなときどうする?

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はじめに|予防薬を飲ませるのは意外と難しい

「おやつタイプの予防薬なのに全然食べてくれない…」

「飲ませようとしたら全力で逃げられた…」

診察室でも、そんなご相談をよくいただきます。

でも、フィラリアやノミ・ダニなどの感染症は命に関わることもある病気。

予防薬をしっかり使ってあげることは、大切な家族を守るためにとても重要です。

この記事では、飲んでもらえない理由や工夫の仕方、別の選択肢について、獣医師の視点からわかりやすく解説します。


なぜ飲まないの?予防薬を嫌がる理由

「なぜか食べてくれない」という場合、こんな理由があるかもしれません。

  • 錠剤が大きくて飲み込みづらい
  • においや味が好みに合わない
  • 一度無理やり飲まされた経験があって警戒している

実は、おやつタイプの薬でも、少しでも薬っぽいにおいがすると食べてくれない子も多いんです。


飲んでくれないときの工夫とコツ

1. ごはんやおやつに包む

まずは好きな食べ物でカモフラージュするのが王道です。

  • ウェットフードやチーズ、焼き芋、ささみペーストなどにくるむ
  • 先に普通のおやつを1〜2個与え、「油断させたところで薬入りをポン!」というテクニックも◎

⚠️ 注意点:粉に砕くのはNG

薬によっては有効成分の偏りが出る可能性があり、効果が落ちる場合があります。

もし錠剤が大きくて心配なときは、カットしてもよいか獣医師に確認を。


2. 投薬補助グッズを使ってみよう

市販の「ピルポケット(薬を包むためのおやつ)」も便利です。

香りが強くて薬のにおいをごまかしやすく、嗜好性も高いため使っている方も多いです。


3. 投与後にごほうびを

うまく飲めたらたっぷり褒めて、大好きなおやつをプラス!

薬が「嫌なこと」ではなく「良いことの前ぶれ」になると、次回以降のハードルが下がります。


どうしても飲めない子には?別の選択肢もあります

「どうしても無理そう…」そんなときは、無理に続けようとせず別の方法を考えるのもひとつの手です。

🐾 フィラリア予防:注射タイプも選べます

  • 年1回の注射で1年間の予防が可能
  • 持病がある子や副反応リスクには注意が必要なため、事前にしっかり相談を

🐾 ノミ・マダニ予防:スポットタイプも便利

  • 首の後ろに垂らすタイプで、舐めにくい場所に塗布
  • 静かにしてくれる子なら比較的スムーズに投与できます
  • 皮膚の赤みやかゆみが出る子もいるため、初回は様子を観察して

無理せず相談を|飼い主さんも頑張りすぎなくて大丈夫

予防薬の投与は、犬猫だけでなく飼い主さんにとっても大きなストレスになることがあります。

「飲ませられないのは自分のせい」と悩む方もいますが、それは全く違います。

うまくいかないときは、無理せず動物病院に相談してください。

その子の性格や体質に合わせて、一緒にベストな方法を探すことができます。


まとめ|予防は「無理にやる」ではなく「その子に合った形で続ける」もの

予防薬を飲んでもらえないときは、焦らず少しずつ工夫しながらチャレンジしていきましょう。

「投薬=大変なこと」ではなく、

「この子の健康を守るためにできること」として、前向きに取り組んでいただけたら嬉しいです。

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