ふやかす?回数は?よくある質問でわかる子犬・子猫のフードの基本

フード

フード売り場に行ったら種類が多すぎて、どれを選べばいいか分からない」
そんな声を、僕は動物病院でもよく耳にします。子犬・子猫にとってのごはんは、体をつくる“成長の土台”
大切なのは「年齢に合ったフードを正しく選ぶこと」です。この記事では、僕の獣医師としての経験をもとに、子犬・子猫のごはん選びで大切なポイントをわかりやすくお伝えします。

子犬・子猫のフードはどう選ぶ?年齢にあわせた食事の考え方

子犬・子猫のフード選びで大切なこと

ブリーダーやペットショップで新しく犬猫をお迎えしてから、多くの飼い主さんが悩むのが「ご飯」です。犬猫用のフードはお店やネットで沢山の種類が出ているので何がうちの子に合っているのかわかりにくいですよね。

まずはフード選びのポイントを解説します。

【結論】”総合栄養食”で”高品質”なフードであること

フードは毎日食べるものだからこそ、

  • 必要な栄養がしっかり取れて
  • 高品質であること
    この2点を意識して選んであげましょう。

総合栄養食とは「それだけで必要な栄養が全て取れる」ように設計されたフードです。

人でも最近では「完全メシ」と言われるようなものが増えてきましたよね。

犬猫のフードは基本的にこの総合栄養食と呼ばれるものになります。

しかし!総合栄養食ならどんなものでもいいかというと、そうとは限りません。

そのフードの品質も重要です。品質の悪いフードは

  • 粗悪な原材料
  • 不要な添加物

といった健康に悪い影響があるものが含まれているからです。

【結論】成長期は「栄養たっぷりのご飯」が鍵

犬猫は約1年で大人に成長します。

この大切な時期に必要なのが、

  •  カロリー  
  •  たんぱく質  

→ 成長と丈夫な体づくりに必要です

  • カルシウムやマグネシウムなどのミネラル類  

→ 骨の発達に欠かせません

  • 脂質  

→ エネルギーをしっかり蓄えるために大切です

こうした栄養は、子犬子猫の「今しかない成長期」にとって非常に重要です。  

だからこそ、フード選びの際はしっかり意識してあげましょう。

月齢ごとの栄養のポイントについては、こちらの記事でさらに詳しくご紹介しています(※現在準備中です)→[ライフステージ別の栄養について解説]

【結論】信頼できるメーカーやAAFCO(アフコ)の基準を満たしたフードがおすすめ

総合栄養食で高品質なフードを探すならまずは、

  • ロイヤルカナン
  • ヒルズ

などの大手のメーカー製品や、AAFCO(アフコ)の栄養基準を満たしているフードを選ぶのがおすすめです。

大手メーカーのフードはすでに多くの飼い主や獣医師が犬猫に与えていて安心できます。

AAFCO(アフコ)とはアメリカでペットフードの栄養基準を定めている団体です。

[AAFCO(アフコ)についての詳しい解説はこちらの記事をご覧ください(※現在準備中です)→[AAFCOとは?ペットフードの栄養基準について解説]

実際にこれらの基準を満たしたフードは、栄養面でも安心できる選択肢です。

食べ方・あげ方のポイント(ふやかす?回数は?)

ふやかしはいつまで?ドライとウェットの使い分け

「いつまでふやかしたご飯をあげればいいですか?」  

これは、動物病院でもよく聞かれる質問のひとつです。

僕はいつも、「生後6〜8ヶ月ごろまでは、ふやかしたご飯をあげてください」とお伝えしています。

その理由は、子犬・子猫はまだ消化能力が未熟であること。  

やわらかいご飯にすることで消化しやすくなり、栄養をしっかり吸収できるようになります。

ただし、消化能力の発達には個体差があるため、きっちり何ヶ月で切り替える、というよりも、様子を見ながら対応するのが大切です

具体的には、ふやかし具合を少しずつ調整しながら切り替えていきましょう。  

最初はお湯を多めにして、徐々に量を減らしていきます。

もし切り替えの途中で軟便になったり、お腹の調子が悪そうな場合は、まだ消化が追いついていない可能性があります。  

その場合は、お湯の量を少し戻すか、かかりつけの動物病院に相談してみてください。

また、しっかりドライフードが食べられるようになったら、ウェットフードを混ぜてあげるのもおすすめです。  

水分補給にもなりますし、あたためると香りが立って食欲もアップ。  

喜んで食べてくれる子が多いです。

成長期は1日3回の食事がおすすめ

子犬や子猫の成長期は、胃がまだ小さく、消化の力も未発達です。  

そのため、一度にたくさんの量を食べると、吐いてしまったり、消化不良になることがあります

一方で、成長期にはたっぷりのカロリーや栄養が必要です。  

「たくさん食べないといけないけど、一度には無理」というのがこの時期の特徴なんですね。

そこでおすすめなのが、1日3回に分けてごはんをあげること。  

こうすることで、1回の量を少なくしながらも、1日を通してしっかり必要な栄養をとることができます。

しっかり食べられるようになり、1回に必要な量を消化できるようになってきたら、1日2回の食事に切り替えていきましょう。

よくある質問をまとめると?

「どのフードがいいの?」「いつまでふやかすの?」「回数は?」
子犬・子猫を迎えたばかりの飼い主さんから、動物病院でよく聞かれる質問です。

この記事では、そういった疑問にお答えするかたちで、食事選びのポイントをまとめました。

✅フード選びの基本は、総合栄養食で高品質なものを選ぶこと
✅ 成長期は栄養がたっぷり必要。カロリー・たんぱく質・ミネラルなどが豊富なもの
✅ 消化のために、ふやかし→少しずつドライへ。月齢に合わせて調整を
✅ 1日3回に分けてあげることで、消化しやすく、栄養も効率よく取れる

こうした食事の工夫で、「うちの子の体に合ったごはん」が見つかるはずです。
迷ったときは、遠慮なくかかりつけの獣医師に相談してくださいね。


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